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初心に宿る 第3回(最終回)『絶対に間違えてはいけない、たった一つの基準』

皆さん、こんにちは。トラベル・スタンダード・ジャパンの代表です。

「初心に宿る」という生き方について紐解くシリーズも、いよいよ今回が最終回です。
第1回では、「初心は帰るものではなく、常に細胞に宿す基本OSである」というお話を。続く第2回では、「そのためには些細なことから始め、何度失敗してもめげずに挽回することが大事だ」という実践編をお話ししました。

最終回となる今回は、この生き方を貫くうえで「絶対に間違えてはいけない、たった一つの基準」についてお伝えします。

皆さんは、自分の行動が正しかったかどうか、初心がしっかり宿っているかどうかを、一体「何」を基準にして判断するべきだと思いますか?

法律を守れたか。
世の中の正しい規範(世間体)に沿っていたか。
周囲の人が褒めてくれるような、立派な行動だったか。

どれも違います。
判断基準は、そんな外側の世界にはありません。

「世の中の正しい規範ではなく、自分の中で『やりたかったこと』『やるべきだと思っていること』ができたかどうか」。

どうか、これだけで判断してください。

前回のコラムで、私がドブネズミをマスクで包んで助けた話をしました。
あれは、世の中の規範や「正解」に照らし合わせれば、通りすがりのお母さんが言ったように「汚いから避ける」「バイ菌がいるかもしれないから触らない」のほうが、きっと正しい行動だったのだと思います。ドッグランで他の犬のウンチを拾うのも、知らない人から見れば、「自分の犬のウンチを長い間ほっといて、今になって気づいたダメな飼い主」だと思われてしまうかもしれません。

もし私が「世間の目」や「世の中の規範」を判断基準にしていたら、ああした場面で、私は動けなかったはずです。そして、柴犬を助けられなかった時と同じように、また一生消えない後悔を胸に抱え込んでいたでしょう。

周囲がどう思うか、世間がどう言うかなんて、実はどうでもいいのです。
大切なのは、「自分自身が『ここは助けるべきだ』と思ったその直感に、嘘をつかずに動けたかどうか」。

ただそれだけです。

だから皆さん、もっと自分を信じてください。

誰かが決めたルールや、他人の目を気にして作った「妥協の自分」を生きる必要はありません。
自分の頭で考え、自分の心が「これが正しい、これをやるべきだ」と叫んだことに、まっすぐ従って行動する。その小さな約束を自分自身と守り続けることこそが、『初心に宿る』という状態の究極の完成形です。

それは、誰かに評価されるための人生ではありません。
「自分のための人生」であり、「自分自身が心から納得できる人生」です。

その納得の積み重ねの先にだけ、後悔のない、本当に素晴らしい「豊かな人生」が待っていると私は確信していますし、皆さんにもそれが期待できると信じています。

全3回にわたり、少し私の個人的な熱や哲学がこもったお話にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

これで「初心に宿る」シリーズは完結となりますが、次回からはまた別の角度で、経営の話や旅行業界の話、あるいは私の趣味の話など、ざっくばらんにお届けしていこうと思います。

エレベーターの到着を待つ間や、エレベーターの中にいる時間。あるいは、駅のホームで次の電車を待つ、あのちょっとした「3分間」。

そんな皆さんの日常のアイドリングタイムに、またお会いしましょう。それでは、また次回。

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