ポルトガル マフラ宮殿

ポルトガル旅行記・最新世界遺産マフラ国立宮殿・修道院徹底レポート

ポルトガルは日本の4分の1の国土に世界遺産が17もある世界遺産大国。しかも2019年最新登録である世界遺産に2つもポルトガルの寺院が入っていたというから驚きです。ポルトガルから2019年世界遺産に登録されたのは、リスボンから気軽に行けるマフラ歴史地区のマフラ国立宮殿・修道院。その魅力を徹底レポートします!

ポルトガルの首都・リスボンは日帰りで行ける世界遺産がいっぱい!

日本人は世界遺産好き。かくいう筆者もポルトガル旅行を決めた背景には、日本の4分の1という狭い国土に世界遺産が17もあるというポルトガルの環境に憧れを抱いたからでした。

世界最古の都市の一つに数えられているポルトガルは、世界的に見ても歴史が古く、これまでも多くの貴重な歴史的建物や町自体が世界遺産として登録されてきましたが、この期に及んで最新の2019年の世界遺産に2つもポルトガルの寺院や歴史にかかわる地域が登録。

恐るべしポルトガル・・・。

今回はポルトガル最新の世界遺産のうち、滞在しているリスボンからバスで30分で到着する人口5万人の街マフラにある、マフラ国立宮殿(修道院)へ行くことにしました。噂では巨大すぎてどう頑張っても全体像がカメラに収まらないのだとか。

ポルトガル マフラ宮殿

カメラに全体像が収まらないため、空撮しか方法がないらしい

リスボンからマフラへのアクセス方法

リスボンの中心部にあるカンポ・グランデ(Campo Grande)駅前のバスターミナルからMafrense社のエリセイラ行きバスに乗車、マフラ(Mafra)の停留所で下車します。料金は€4.10。乗車券は乗車時にバス運転手から購入。約30分ほどで到着しますが、1時間に1本程度の運行間隔のため、あらかじめホームページで調べておくことをおすすめします。

マフラ国立宮殿・修道院は、バス停の目の前にドーンと建っていたので、間違えることはありませんでした。ちなみに必ず帰りのバスの時刻をここで調べておくこと!リスボン行の乗り場は反対側になるのでご注意を。

バス停から見えたマフラ国立宮殿・修道院は、確かに全体像がカメラのファインダーに収まりきらない大きさです。

ポルトガル マフラ宮殿

噂は本当だった!大きすぎてどんなに下がってもカメラのファインダーに入りきらない

ポルトガルの最新世界遺産マフラ国立宮殿(Mafra National Palace)とは?

1711年、当時ポルトガルの国王であったジョアン5世とその妻マリア・アナはなかなか子宝に恵まれず、「王位を継ぐことになる子を授かることができたなら、修道院を作る」という誓約をたてていました。そんな折、娘のバルバラが誕生します。ジョアン5世は神への感謝の気持ちを込め、礼拝堂と修道院を併設した王宮を建設。これだけの設備を一つの建物に盛り込んだため、13年もの歳月をかけたポルトガルで最大級のバロック様式の宮殿となったのです。

必至で撮影していると、哀れに思った通りすがりの人が「斜めから撮ると全体が入るよ」とアドバイスをしてくれましたが、やはりだめ。カメラのファインダーに入らないこの巨大さは、そんな理由からきたものなのか・・・と、納得しました。

小さな地方都市に似合わない巨大すぎる王宮と修道院は「なぜ世界遺産にならないのか不思議」と言われ続けてきたのだそう。実は世界遺産に登録されるまで、あまり観光客おらず、ここにきてやっと観光く客がくるようになったのだとか。

ポルトガル マフラ宮殿

マフラ在住の親切な人のアドバイスもむなしく、カメラには全体像が入らない

マフラ修道院から入場!

まずはマフラ国立宮殿の修道院部分から見学します。入場口から入るとまずは中庭。修道院が現役時代にはここではたくさんの薬草が作られていたそうです。

ポルトガル マフラ宮殿

多くの修道士・修道女が住んでいたマフラ修道院

300年近く前、多くの修道士たちが歩いたであろう階段や回廊を歩いているだけで、時の流れに思いを馳せることができます。最新の世界遺産ということもあり、混雑すると静寂に満ちた空間も変わってしまいます。ポルトガルの他のエリアの世界遺産は、大勢の人が歩くことで廊下がすり減った施設もあるそうで、最新世界遺産マフラ国立宮殿・修道院は、まさに今のうちに行くべき。

ポルトガル マフラ宮殿

朝は人が全くいない!観光客増加前に行くべし!

修道士たちの慎ましい生活がそのまま残る空間

マフラ修道院は330人の修道士を収容できる広大な修道院でした。当時の修道士たちのつつましい生活の様子がそのまま残っています。こちらは修道士の個室。それぞれに部屋が与えられ快適に感じますが、暖房もなく、火鉢のみ。広大な廊下などの共用施設は凍えるほどの寒さだったのだそう。

ポルトガル マフラ宮殿

火鉢で暖を取るためのスペース、左端には勉強用のデスク。右はベッド

こちらはキッチン。大勢の修道士たちの食事がここで作られていました。未だ使えそうな、人の温かみが感じられる空間には微笑ましさを感じます。

ポルトガル マフラ宮殿

銅鍋やまな板がすぐに使えるよう整然と並べられています

下っ端の修道士たちは余った食材でこっそりお菓子を作り、つまみ食いしていました。そのためたくさんのお菓子が修道院のキッチンから誕生したと言います。その代表的なお菓子こそ、ベレンにあるジェロニモス修道院で誕生したエッグタルトの元祖「ナタ」です。

ポルトガル マフラ宮殿

「つまみ食いお菓子」作りに使われていたかもしれない?

神の力で治療できると信じられていた入院施設

広い礼拝堂のような場所に、何やら小さく区切られたスペースがずらりと並ぶのは病院!

ポルトガル マフラ宮殿

区切られた小さなスペースがずらりと並ぶ

修道院は院内病院としても使われていました。それも修道士たちの病気だけではなく、この地域の人たちの病気やけがにも対応していたのです。日本の4人部屋などに比べると、全個室!きちんとプライベートな空間が保たれていて羨ましいですね。カーテンで目隠しできるのも、素晴らしい。

ポルトガル マフラ宮殿

しかし、修道院の病院では当時、手術のような西洋医学は完全に否定されていました。「神の力で病気やケガが治った」と地域の人がキリストの奇跡を信じるよう祈りに頼り、治る病気も治せなかったのが実情のようです。

なんといっても、当時医学は修道院以外の場所で治療をすると「魔女」「黒魔術」などと言われ、ヨーロッパ各地で罪のない人が処刑されていました。ここのベッドでは多くの人が、神へ祈りを捧げながら亡くなっていったと言われています。

ポルトガル マフラ宮殿

現在の日本の病院のプライバシー環境より断然イイ!

マフラ国立宮殿部分へ!

修道院フロアから階段を上がると、宮殿部分に出ることができます。真っ白で清潔な雰囲気の修道院部分から一気に華やかな装飾が目立つようになり「おおお・・・これが王の住まい・・・」とため息がこぼれます。

ポルトガル マフラ宮殿

天井にはエリアごとに異なるフレスコ画

ちなみにこの宮殿は王族が常に住んでいる「住居」ではなく、当時流行っていた狩猟に来た時の別荘的役割や、教会の行事に王族が出席する場合に滞在する場所でした。そんなことから、日本人の感覚ではありえないような、とんでもない家具が配置された部屋が、この宮殿の見どころのひとつになっています。

まずはこのシャンデリアを見てください。シカの顔です・・・。壁の標本が彩りを添え・・・ません!当時の王族たちに狩られまくったシカたちの顔、顔、顔・・・そして角、角、角。何たる趣味。

ポルトガル マフラ宮殿

ちょ、ちょっと待て・・・何このシャンデリア?

「座り心地?そんなもんどうでもいいよ」という王族の囁きが聞こえてきそうな世界。下階では日々神への祈りがささげられているはずですが、その上階には狩られた動物たちの死骸から造られた家具が、所狭しと置かれているという・・・シュールと言うかカオスというか・・・そんな不思議な世界を一気に見ることになります。

ポルトガル マフラ宮殿

背中から出血確実のトゲトゲしい椅子。もちろんシカ様のもの

マフラ国立宮殿が活躍した日々は、ポルトガルの王制の終焉と共に終わります。ポルトガル最後の王となったマヌエル2世が、まさにこの宮殿で共和国の宣言をし、1910年10月5日、この宮殿からイギリスへ亡命しました。その後1911年には早々に博物館になったのです。

今もマヌエル2世が愛した寝室はそのまま残されています。実物を見て「ベッドが小さい!」と思う方も多いと思いますが、昔の王様は、ひざを折り、たくさん並べられた枕を背もたれにし、座った姿勢のまま眠ったそうです。枕元には剣を置き、奇襲に備えるためとも言われていますが「完全に横になるのは死んだとき」という縁起かつぎでもあったようです。

高級ホテルに泊まると「なんでこんなにたくさん枕がおいてあるんだ!」と、使わない枕をどうすべきか悩みますが、王族のそんな風習が「ラグジュアリーな寝室」のインテリアとして引き継がれているのですね。

ポルトガル マフラ宮殿

マヌエル2世が小さい訳ではありません

王のバスタブは今と変わらぬデザインですが、当然給湯設備などありません。執事やメイドがせっせとお湯を沸かしてはバスタブを満たしたことでしょう。ちなみに「トイレがないなあ」と思う人も多いでしょう。この時代の王族のトイレはオマルのようなものをクローゼットを模したケースの中に隠していたそうです。

うーん・・・臭そう。

ポルトガル マフラ宮殿

今と変わらぬ形のバスタブ。入浴時の苦労は今の10倍か?

王の肖像画はマヌエル2世だけのものではありません。かなり目立つ場所にある王の肖像画はマヌエル2世の父、カルロス1世です。

カルロス1世とその長男ブラガンサ公爵ルイス・フィリペは、リスボンのコメルシオ広場を馬車で通り過ぎたとき、群衆の中にいた共和主義者に撃たれ、死亡しました。

カルロス1世は「独裁者」と言われ暗殺されましたが、一方で先見の明がある知識人で、素晴らしい王だという見方をする人もいたようです。いずれにしても民衆が力を持つ時代。ポルトガル王朝は滅んでいったのです。

マヌエル2世というポルトガル最後の王が、最後の時を過ごしたポルトガル王制終焉の地だと思うと、とても感慨深いものがありますね。

ポルトガル マフラ宮殿

独裁者と言われつつも先見の明がある素晴らしい王だったと言われるカルロス1世

「世界一美しい」「ヨーロッパで最も重要」と言われる図書館

ポルトガルは書物に関わる場所が世界遺産になったり、歴史的書物を補完する図書館が非常に多い国。それもローマ帝国支配以前から「社会」が形成されていた世界で最も古いと言われる都市のひとつである所以かもしれません。

マフラ国立宮殿には約36,000冊もの本が王室の委任によって集められました。「ここに保存されている印刷された本や原稿はいつ、いかなる状態でもポルトガル国王の許可なしに図書館から貸し出せない」という規則があるほど、今も厳重に守られています。イギリスの新聞が発表した世界の豪華な図書館16か所に選出され、世界的にも知られる図書館です。

ポルトガル マフラ宮殿

もの凄い数の本棚と本!

16世紀ごろ出版された日本文化の本、日本に生息する植物を紹介した本もあり、宣教の名で各国に渡ったキリスト教の牧師たちは、実はスパイの役割を果たしていたのではないかとも言われています。中には西暦1500年以前に印刷された本もあり、ヨーロッパの印刷技術発展の早さには驚かされます。

当時この恵まれた図書館で修道士や、ポルトガルの中でも秀才と言われていた人たちが勉学に励んでいたのだそう。

ポルトガルマフラ宮殿

「世界の豪華な図書館」に入れられるのがわかる素晴らしい細工の本棚

宮殿は1771年に建てられ、図書館にも250年もの歴史があるのですが、本に虫がついて穴があいたりしないの?という疑問がわきます。この図書館では小さなコウモリを飼っていて、本につく虫を食べ撃退しています。見学時にコウモリに会うことはできませんでしたが、彼らは夜行性なので夜、本棚から本棚へ飛び回ってパトロール兼食事をしているのでしょう。

世界遺産の大聖堂は息を飲む美しさ

ゆっくり見ると1日中、この宮殿から出てくることができない広さと展示。今日の予定やディナーの時間に合わせてリスボンに帰るなり、次の目的地に行くなりしないといけませんからね!ある程度で見切りをつけて、一度外へ。

再度、視界にも入りきらないマフラ宮殿の外観に圧倒されつつ、次は中央のエントランスから入ります。実は今回、朝一番の開門と同時に修道院と宮殿をまわったのですが、正午すぎには礼拝堂から入る大勢の見学者たちがやってきました。まだ観光客に知られていないとはいえ、さすがは世界遺産!

ポルトガルマフラ宮殿

人気施設は朝一番入場が鉄則だと痛感!

ポルトガルマフラ宮殿

大聖堂のエントランスでは美しいレリーフが迎えてくれる

もちろん日本にも教会はあり、礼拝堂もあります。しかし・・・このスケールの大きさ、荘厳な雰囲気は、カトリック信者が90パーセントを占める国だからこその、神に対する思いや愛がなければ造り上げることができないのかもしれません。宗教心のない人にも、そこに込められた人々の思いは、時を超えてもなお切々と感じることができるでしょう。

ポルトガルマフラ宮殿

鳥肌が立つほどの荘厳な雰囲気は、どこからくるのでしょう?

バチカンのサン・ピエトロ寺院をモデルに造られた礼拝堂(バジリカ)は、ピンクやグレーの大理石を多用した華やかであり厳かな落ち着きをバランスよく取り入れた建造物。また、鐘楼には世界最大級の鐘があり、鐘の音は24km先まで響き渡ります。

ポルトガルマフラ宮殿

ピンクの大理石で造った細工が見事

マフラ国立宮殿・修道院の感想を話しながらカフェでひと休み

マフラ国立宮殿・修道院は、とにかく巨大。そして一つひとつの展示を見てまわると、何時間あっても時間が足りません。とはいえせっかく来たのだからとじっくりまわっていたら、足が棒のようになってしまいました。

そんな時にはポルトガルが誇る、甘いお菓子とコーヒーでひと休みを。マフラ国立宮殿・修道院の正面エントランスからすぐ近くにある「フラディーノ(Pastelaria Fradinho)」 は、豆を砂糖で煮込み、タルトに仕上げたスイーツが有名。なんと1つ€1と、とってもお手頃です。 賞味期限が長いので、お土産として日本にお持ち帰りしても喜ばれますよ!

ポルトガルマフラ宮殿

甘いお菓子で観光の疲れを取りましょう!

空いている今のうちに行くべし!新・世界遺産マフラ国立宮殿・修道院

ユーラシア大陸の西の果て、日本の4分の1しかないポルトガルに新たに登場した最新世界遺産マフラ国立宮殿・修道院!ほかの世界遺産が有名になり、ポルトガル自体の観光地としての魅力も世界的に注目を浴びています。まだ「知られざる世界遺産」である今こそ、行っておきたい場所です!

マフラ国立宮殿・修道院

住所:Terreiro D. João V, 2640 Mafra

営業時間:宮殿:10:00~17:30 (最終入場時間:16:30)礼拝堂(バジリカ):10:00~13:00・14:00~17:00 図書館:10:00~12:30・14:00~17:00

休館日:火曜日・1/1・復活祭・5/1・昇天日・12/25

入場料:€6ユーロ(日曜、祝日の14:00までは無料)

公式サイト:Mafra National Palace

アクセス:リスボン・カンポグランデ(Campo Grande)駅前バスターミナルからエリセイラ(Ericeira)行きバスに乗車、マフラ(Mafra)下車。カンポグランデから約30分

世界遺産大国ポルトガルへ行こう!

日本の4分の1の国土に、17もの世界遺産があるポルトガル。首都リスボンから電車で数十分で行ける世界遺産がたくさんあります。

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